Misaki’s Game Music Box vol.40 電脳戦機バーチャロン(OMG)

電脳戦機バーチャロン(OMG)
東芝EMI 1996年5月29日発売(廃盤)
ウェーブマスター 2007年10月25日発売

記事を書くにあたって振り返ってみると、チャロンシリーズは、1作品につきサントラが複数出ているものばかりだなあと。
原点となった当作品も、サントラが2枚出ています。アーケード稼働当時の東芝EMI盤と、PS2移植時のウェーブマスター盤です。前者にはアレンジが2曲収録。後者には、東芝盤に収録されていたアレンジ、プラス、新規アレンジが2曲、そして未使用曲が入っています。
さて、本作の楽曲のテーマは「始点」 だと思います。シリーズを通じて、作曲者が異なる「とある」を除き、小山健太郎氏作曲のOMG~マーズまで4作品、それぞれが「起」「承」「転」「結」になっていると感じています。
地上面は「色」が印象的、曲にもそれが表れていますね。それから、小山氏が作曲に当たって「つまり、アニソンなんですね」と語っていたそうですが(PS2版OMGライナー参照)、「メロディの力強さ」がシリーズの売りでもあると思います。とても、「ゲーム音楽」です。
シリーズの代名詞でもある「In the Blue Sky」は青空の下、爽やかさとともに、戦闘の中に介在する「希望」「喜び」をうたった曲です。
そこから一転して夕焼けの中、戦闘の一瞬に存在する切なさを描いた曲が、「She’s Lost Control (S.L.C.)」。
Everything Merges with the Nightは濃い宵闇の青の中、視覚に見えている透明性と、闇の中で見えない不透明性を感じさせます。
どの曲にも思い入れが強いんですが、筆者はアファームドの「Earth Light」が一番好きです。個人的には、シリーズ通じて「テムジンとアファームドの曲に外れ無し」だと強く思っています。これぞ男のサウンド、かっこいい!
ライデン曲の「Fade to Black」も、アファームドとは別の切り口でカッコよさを追求した曲ですね。アファームドより「重さ、厚み」のある曲です。
ラスボスの曲は、東芝盤とウェーブマスター盤で音の出し方が違います。(どっちがアーケード実機だったっけ…)具体的にはイントロとBメロ。
そして3種のエンディング。「めでたしめでたし」ではなく、しかしどれもひとつの「結末」を描いた曲。ウェーブマスター盤のライナーで「余韻」だと書かれていますが、曲にもそれが表現されていると思います。
テムジン系はさわやかで明るい、アファームドはかっこよく、ライデンは重く渋くなど、各機体の曲のイメージ作りはすでに確立していた 本作品。シリーズの「すべてのはじまり」だったと思います。

関連記事

コメントする

Hey, so you decided to leave a comment! That's great. Just fill in the required fields and hit submit. Note that your comment will need to be reviewed before its published.