マッスルボマー
ポニーキャニオン サイトロンレーベル / 1993年9月17日発売(廃盤)
Qsoundアルバム第二弾、そして、サイトロン最後のカプコンアルバム。どうも作曲者様は数名で担当されているようですね。それなのに曲に統一感があるのは、「ヒーロー」というテーマが根底に在るからではないかと、改めて考えました。正義のためのヒーローとは異なり、リングの上で、ただひたすらストイックに戦うヒーローたちの個性とかっこよさが詰まった曲たちです。
本作の曲は、大きく分けて二つに分かれます。ひとつは、各stageで流れる、「国」がイメージの曲。そして、各キャラ入場時に流れる、キャラクターのテーマ曲です。
1面のTokyoは、日本らしく三味線を取り入れたロック。低音のギターとうまくかみ合っています。
2面のMoscowからオケヒットが効果的に取り入れられています。要所要所で入る低音がかっこいい。
本作の筆者のお気に入り、4面London。イントロのオケヒットがかっこいいです。(オケヒットが効果的に入れられるようになったのは、カプコンでは本作が最初ではないかと思いました)
6面Calgaryもメロディがヒーローらしい曲ですね。サビの高音と、重なる低音がかっこいいです。(低音はベースかと思ったんですが、1面の楽譜を見たら、エレキギター?)
最終面(2周目もあるけど…)Sydney、最終面らしく、戦いをメロディと惜しげないパーカッションが彩ります!
各キャラのテーマ曲は、これもカプコン得意分野の、「キャラの個性を曲に落とし込む」やり方が効いています。
ザラゾフ、そしてコルトのテーマは、異なった視点と立場、生き方からの「ヒーロー」の曲です。個人的にはコルトのほうが曲もキャラも好きです。アウトロがいいですね。
ブドーのテーマ曲は、日本人らしく和太鼓と三味線ロック、それでいて「Mysterious」な曲です。和楽器が効果的に使われています。
猪突猛進といったイメージのシープのテーマ曲。ギターが攻めます!
そして最終ボスのアストロ、他のキャラたちとは異なる、彼も「悪の」「ヒーロー」ではないかと、曲を聴いて感じました。
つまるところ、どのキャラも「主役級」な曲たち。熱い名曲です。
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