Misaki’s Game Music Box vol.79 ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王

ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王 Original Soundtrack
タブリエ・コミュニケーションズ 2017年10月25日発売(廃盤)

この数カ月、聴いては追究できず、他の作品を聴き、またこちらに戻ってきては向き合い…を、繰り返してきました。筆者はFE外伝推しなので、本作にもとても思い入れがあり、そして本作品を好きな方が多いことも理解していることと、曲数が多いことで、非常に書くのが難しいお題でした。曲のテーマは「神と人」だと思います。そして、最終的に「神」と対峙する作品なので、架空言語での男性chorus、女性chorusが多用され、宗教的な音楽の側面も持っていると思います。
外伝からのファンなので、やはり外伝からある曲に思い入れがあるんですが…物語の序盤と中盤で、同じ曲でも微妙にアレンジされている曲が多いのが驚きでもあります。そして、マップ曲や戦闘曲だけでなく、storyの随所で流れる曲が非常に多いのもポイントです。

「解放への勇進~序」「解放への勇進」は、FE外伝、アルム軍マップの曲。原曲をとても大切にしてアレンジされているのが伝わります。
「恐れを知らぬ白刃の」は、アルム軍の、「風に舞う刃」は、セリカ軍の戦闘曲。すごく…変拍子ですよね…?最初からノリノリで、戦闘を高速で流したとしても、高揚感が途切れないのがいいところだと思います。この曲に合わせて推しキャラが喋りながら戦闘するのがまたいいのです。(ルカとパイソン、セーバー推しです。)
「ミラの加護とともに…」「ミラの加護とともに」も外伝からの、セリカ軍マップの曲。前者の最初に打楽器が入るところが、オリジナル再現ですね。「お姫様だけど、戦う」セリカの勇ましさ、前に進もうとする力を表しています。女性性を表すようなフルートが美しい。
「黒の貴公子」「純黒の皇子」は、エコーズで追加された、人気キャラのベルクトが登場する場面の曲です。力強い、自信家のキャラクターでしたが、流れるchorusが、のちに「狂気」を手にする結末を物語っているような気がします。
「まだ見ぬ地平へ」は3章全体マップの曲。それまで、「村」「島」にそれぞれこもっていたアルムとセリカのふたりの主人公に、まさに「広い世界が待っている」というような曲です。
密かに好きな「戦備 解」。アルム軍の出撃準備シーン曲。
「在りし日の唄」は4章全体マップの曲。敵地まで進んできたふたりの主人公ですが、これから待っている悲しい宿命をchorusで歌っているかのよう。原曲のタイトルは「悲しみの大地」ですしね。
筆者が本作で一番好きなのは、4章のアルム軍マップの曲、「往く地の果てには」です。この曲のイントロで、アルムを動かして「よし、行こう!」という声を聴くだけで泣きそうになります。リゲルという敵国に来て、「村から始まった旅がとうとうここまで来てしまった、でも前に進もう」という曲。(この曲で、作曲者様の金﨑猛氏のfanになりました。)また、本作のストーリーデモ等で流れる各曲に、この曲のphraseが多く使われていて、テーマ曲の一つでもあるのかなと思います。
「贄と聖女」は、前作では自軍が優位になったときの曲でしたよね…?今回は4章のセリカ軍戦闘マップの曲です。
「王の子は煉獄に踊る」は、ベルクトと戦う際の曲(だったと記憶しています)。chorusもいよいよ「狂気」を表しています。直後で彼を救うリネアの声。「銀の庭であなたと」は、彼とplayerを、優しく包みます。
「神よ、その黄昏よ」は、前作からの人気曲、5章最終マップの曲です。chorusアレンジで来るとは全く予想していませんでした。男性と女性のchorusが流れますが、「ドーマ」「ミラ」ふたりの神であり、人であるアルムとセリカ、主人公を表してもいるのかなと。神を前にした強い意志を感じるアレンジです。(筆者は村人ズをエフィ以外全員魔戦士送りにするので(外伝からそうしています)、全員前線に出します。脳筋。この面で全員が最後にドーマと戦うアルムに対して支援効果をくれたのには本当に泣きました…村人好き…ちなみにエフィはシスターでした)

音楽的なことは理解していないのですが、少なくとも、どの曲も「この曲は外伝とはちがう」というアレンジがなく、そしてどの曲も「エコーズ」でありながら「前作に外伝があった」ということを大切にして作られているのが伝わります。2022/8/31で、3DSへの残高追加が終わってしまったのですが、ソフトの入手はともかくとして、難易度的な意味ではplayしやすい作品ですので、今後も愛されてほしいなと、ひとりのファンとして思います。

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