Misaki’s Game Music Box vol.73 BATSUGUN

BATSUGUN
ポニーキャニオン・サイトロンレーベル 1994年3月18日発売(廃盤)

2カ月半ぶりの記事更新になります…仕事が多忙なのと、次に書こうとしていた作品が、通勤に向いていない曲なので(つまり朝から爆発するロック系ではない)、考察がなかなか進んでいませんでした。そして、降って沸いたように、久しぶりに本作品を聴いて、文章はなかなか「降って沸いた」ようには出てこないのですが、「これを伝えたい」という気持ちは沸いてきたので、久しぶりにPCに向かっています。
挙げているのはサイトロン盤ですが(そしてサイトロン盤も持っていますが)、筆者がiphoneに入れているのはSuperSweepさんから発売された「TOAPLAN SHOOTING CHRONICLE」のboxです。本作品の音源は、今なら、クラリスディスクさんの「東亜プラン ARCADE SOUND DIGITAL COLLECTION Vol.2」が入手しやすいと思われます。

本題に入ります。なぜ、今回の記事を書こうと思ったか。
人気なのはおそらく4面曲ではないかと思われます。STGらしく、ノリがよく伸びやかなメロディ。
ですが筆者は久しぶりに聴いて、やはり、3面「BOMBER DANCE」が好きだと再確認しました。「3面が好き」、それを言いたいために本記事を書きました。だってオケヒットとベース中心ですよ???好きが詰まってる。Bメロで入るギター(と思われる)も低音なのが渋い。低音だけ一生聴いていたい。そんな曲です。そしてFM音源ラヴ。
あと、筆者はこの作品が(というか、東亜STG全般が)上手くないのですが、(本作品もクリアできていません…)本作品は、「曲の進行=スクロールの演出=敵の出現タイミング」をしっかり守っていて、とても印象に残っています。
1面の海底基地からの発進とともに、1面曲のイントロが終わります。筆者が3面曲を推すのも、オケヒットの切り替わるタイミングで中ボスが次々登場してくるのが、本当に印象に残っているからです。4面も曲に合わせて流れるように敵が出現するのが、STGらしくとても気持ちいいですね。
あとは、本作の1面は「始まり」の曲なんですが、「祝福された始まり」「明るい始まり」ではないように思うのです。なんというか…ノリはいいけど、後半が特に、ちょっぴり切ないようなメロディ。「これからの戦いは明るいだけじゃないぞ」というような。
その果てにあるのが5面曲です。最終面ですが、スローテンポで、とても「やるせない終わり」「安らかな終わり」を表現しています。STGは、ノリがいい、激しい曲も多いけれど、「こういう始まり方、こういう終わり方もいいな」と思わせるメロディです。
あと、一番耳に残るのは、コンティニューの曲だと思っています。やられた…!!という演出です。作曲者様は「PCMのテストのために、適当に作った曲が採用になった」と仰っていましたが、当時の限られたメモリの中だからこそできた表現だと思います。アイスマンの「Show Time!」が癖になる。(笑)

本作は、東亜プランの最後の作品です。そして、当時、STGは格闘ゲームの流れに押されていました。しかし、時流に対して東亜が放った最後の輝きは、今でも生きている(今でも楽しく遊べる、楽しく聴ける)と思います。そして、「限られた容量のなかで、耳に残る曲は、これだ」と、東亜が見せた答えなのだと思います。

Misaki’s Game Music Box vol.41.5 Appendix RAIDEN IV original sound tracks -Ultimate of Raiden- x Mikado Remix

RAIDEN IV original sound tracks -Ultimate of Raiden- x Mikado Remix
の、サントラ3種の収録曲リスト。

自分用記事です。雷電4コンシューマ版は、
・Switch版付属サントラ
・PS4/PS5版付属サントラプラスおまけCD
・サントラ単体版プラスおまけCD
が、それぞれリリースされていますが、それぞれ収録曲が微妙に異なっています。
そしてさらに、細井総司氏が販売している、PS4/PS5版の「そうしちゃんセット」も存在するので、「じゃあどれを買えばいいんだよ?」となります。私は全部買いました。
これから購入される皆さんと、すぐ収録曲とバージョン違いを忘れる私のために、収録曲タイトルを記載します。参考になれば幸いです。

【Disc1】(Switch版、PS4/PS5版、サントラ単体版共通、雷電4オリジナル版BGM。Track21~27は、INH社の攻略DVD ”Insanity”付属サントラに過去収録されたアレンジ。)
1. Shoot like lightning (DEMO)
2. Coin
3. Carve your name (Select & Name)
4. A stormy front (LEVEL1)
5. Metal storm (BOSS 1)
6. Mission accomplishment (LEVEL CLEAR)
7. Can’t retrace (LEVEL 2)
8. Flap toward the hope (LEVEL 3)
9. Tragedy flame (LEVEL 4)
10. Advantageous development (LEVEL 5)
11. Repeated tragedy (LEVEL 5 EX)
12. Go to Blazes! GS (BOSS 2)
13. Brightness of peace (ENDING)
14. Preparations (CONTINUE)
15. GAME OVER for Raiden (GAME OVER)
16. Watch a Blazes? (MENU)
17. Omen of stormy (RANKING)
18. Enumeration (GALLERY)
19. All or nothing (LEVEL 5)
20. Depression (LEVEL 6)
21. GALLANTRY -Daisuke Nagata-
22. Tragedy flame-Kou Hayashi-
23. Flap toward the hope-WASi303-
24. Conflict-INH-
25. Lightning strikes-Shinji Hosoe-
26. Fairy-Ayako Saso-
27. Brightness of peace-Go Sato-

【Disc2】(Switch版)全てアレンジ曲。おまけサントラはついていません。
https://store.shopping.yahoo.co.jp/neophililabo/raiden4-mkd.html
1. Lightning Barrett [Fantom iris]
2. A stormy front [HEAVY METAL RAIDEN]
3. Can’t retrace [SATO GO BAND]
4. Flap toward the hope [SATO GO BAND]
5. Tragedy flame [COSIO]
6. Advantageous development [HEAVY METAL RAIDEN]
7. Repeated tragedy [HEAVY METAL RAIDEN]
8. All or nothing [Fantom iris]
9. Depression [Fantom iris]
10. Lightning strikes [Keishi Yonao]
11. Tragedy flame [Daisuke Matsumoto[MMDS]]
12. Conflict [SATO GO BAND]
13. Flap toward the hope [Soshi Hosoi]
14. MISSION BGM [Soshi Hosoi]
15. Metal storm [Fantom iris]
16. Go to Blazes [HEAVY METAL RAIDEN]
17. Brightness [SATO GO BAND]
-Bonus Tracks-
18. Intruder [O.T.K]
19. Decisive Battle [O.T.K]

【Disc2】(サントラ単体版)全てアレンジ曲。おまけサントラあり。
https://store.shopping.yahoo.co.jp/neophililabo/raiden4-mkdost.html
1. Lightning Barrett [Fantom iris]
2. A stormy front [HEAVY METAL RAIDEN]
3. Can’t retrace [SATO GO BAND]
4. Flap toward the hope [SATO GO BAND]
5. Tragedy flame [COSIO]
6. Advantageous development [HEAVY METAL RAIDEN]
7. Repeated tragedy [HEAVY METAL RAIDEN]
8. All or nothing [Fantom iris]
9. Depression [Fantom iris]
10. Lightning strikes [Keishi Yonao]
11. Tragedy flame [Daisuke Matsumoto[MMDS]]
12. Conflict [SATO GO BAND]
13. Flap toward the hope [Soshi Hosoi]
14. MISSION BGM [Soshi Hosoi]
15. Metal storm [Fantom iris]
16. Go to Blazes [HEAVY METAL RAIDEN]
17. Brightness [SATO GO BAND]
-Bonus Tracks-
18. Intruder [O.T.K]
19. Decisive Battle [O.T.K]

(サントラ版おまけサントラ)
1. Flap Toward The Hope (Soshi Hosoi Live Remix)
2. Tragedy Flame (Cosio Live Remix)
3. Tragedy Flame (Daisuke Matsumoto Air Mic Rec Ver.)
4. A Stormy Front (HM×HMR Remix)
5. Stage Clear (Soshi Hosoi Remix)

【Disc2】(PS4/PS5版)全てアレンジ曲。Switch版とサントラ単体版でBonus TracksとなっていたTrack18と19は通常トラックとなり、新規追加のBonus Tracksあり。おまけサントラあり。
https://store.shopping.yahoo.co.jp/neophililabo/raiden4-ps4.html
1. Lightning Barrett [Fantom iris]
2. A stormy front [HEAVY METAL RAIDEN]
3. Can’t retrace [SATO GO BAND]
4. Flap toward the hope [SATO GO BAND]
5. Tragedy flame [COSIO]
6. Advantageous development [HEAVY METAL RAIDEN]
7. Repeated tragedy [HEAVY METAL RAIDEN]
8. All or nothing [Fantom iris]
9. Depression [Fantom iris]
10. Lightning strikes [Keishi Yonao]
11. Tragedy flame [Daisuke Matsumoto[MMDS]]
12. Conflict [SATO GO BAND]
13. Flap toward the hope [Soshi Hosoi]
14. MISSION BGM [Soshi Hosoi]
15. Metal storm [Fantom iris]
16. Go to Blazes [HEAVY METAL RAIDEN]
17. Brightness [SATO GO BAND]
18. Intruder [O.T.K]
19. Decisive Battle [O.T.K]
-Bonus Tracks-
20. Tragedy flame -Live remix- [COSIO]
21. Flap toward the hope -Live remix- [Soshi Hosoi]

(PS4/PS5版おまけサントラ(全てHMRのDEMO曲))
1. Tragedy Flame (DEMO)
2. GALLANTRY (DEMO)
3. ROUGH AND TUMBLE (DEMO)
4. GO TO BLAZES! (DEMO)
5. Forest Stage (DEMO) (Raiden Fighters Stage1)

(PS4/PS5版おまけサントラ・そうしちゃんセット付属CDR)
(「そうしちゃんセット」には、前述のHMRデモ曲の5曲入りCDRも付属しています。)
https://hosplug.booth.pm/items/3694887
1. Mission BGM (PSG)
2. Flap toward the hope (PSG)
3. Mission BGM (SCC)
4. Flap toward the hope (SCC)

…まとめることができて、めちゃくちゃ(自分が)スッキリしました!!!!!
「どれを買おうかな?」と迷っている方もいらっしゃるかと思いますが、「迷ったら全部買っとけ☆」ということですね!
オリジナルはもちろん、アレンジはどの曲もとても熱いので、聴いて損なしだと思います!

Misaki’s Game Music Box vol.72 ROCKMANX

ロックマンX サウンドコレクション
https://music.apple.com/jp/album/mega-man-x-sound-collection/1406684515
https://mora.jp/package/43000033/A66038/
https://amazon.co.jp/music/player/albums/B07FCKX92F?marketplaceId=A1VC38T7YXB528&musicTerritory=JP&ref=dm_sh_zuggM2aLfqXR7vPS58rZDrP1a

(X1~X6まで収録されたアルバムもありますが(そしてboxも出ていますが)、今回は初代のみ語らせて頂きます。)
シリーズの原点にして至高、だと思っています。個人的に思い入れがありすぎる作品なので、語るのが、向き合うのが難しい…ですが、久しぶりに聴き直したら、曲はすんなり入ってきました。メイン作曲者は、山本節生氏。ロックマンの良さである「すんなり覚えられる、明快さ」を持ちながら、「元来がバンド小僧だった私の選択肢はひとつでした。『ロックマンよりハードなロックマンだから』。」(「カプコンミュージックジェネレーション ロックマンX1~6」ライナーより抜粋)という、超直球のロック、かっこよさ。それが聴くこちら側の心をずっと掴んで離さない曲に仕上がっています。
ギターに耳を持っていかれそうになるのですが、陰でいい仕事をしているのがオケヒットだと思います。本作のテーマである「かっこよさ」をがっちりと支えながら、当時のカプコンサウンドのテーマである「映画音楽性」を演出しています。あと、X2、X3や、同時期に出たSFC版エリア88等よりも、初代Xのほうが音が聴きやすいと、個人的に感じています。

語るのが難しいんですが…好きな曲を挙げます。
「OPENING STAGE」。基本のき。アルバムのライナーにも「『X1』のオープニング曲が全て」と語られているように、最初のstageでまずplayerの心を掴む、そして、シリーズ全ての曲に影響している、とても大切な曲だと思います。メロディがかっこいいんだよなあ…
「ZERO」の曲はシリーズに色々ありますが、本作のテーマが一番好きです。短い中に、ゼロの「かっこいい助っ人が登場!」という要素が詰まっていると思います。
静かに始まりを告げる、「STAGE SELECT 1」。stage曲以外のこういった曲が、「いぶし銀」として演出を支えています。
「ICY PENGUIGO STAGE」は岩井由紀氏の作曲です。メロディで「寒さ、冷たさ」を表していると思います。
「BURNIN’ NOUMANDER STAGE」「STING CHAMELEAO STAGE」は山本氏作曲。氏らしいギター前面のサウンドです。後者のカメリーオステージの、密林を表しているうねるようなギター、それに合わさるオケヒットがいいですね。
「BOOMER KUWANGER STAGE」は、ロックマン6担当の、竹原裕子氏作曲。縦に登っていくステージで、オケヒットがノリのいい曲です。
「SPARK MANDRILLER STAGE」「STORM EAGLEED STAGE」は、ロックマン7担当の友澤眞氏作曲です。ヒーローらしい曲の、前者がお気に入りです。ギターのメロディがかっこいい…イーグリード面は、イントロとループ直前のギターが好きです。
アレンジ等で人気が高い(と思われる)「ARMOR ARMARGE STAGE」。どこまでも続くような洞窟を、ギターが表現します。サビ(後半)のギターの早弾きがかっこいい。
「いぶし銀」その2、「BOSS 1」で静かに戦いの始まりを告げ、「BOSS 2」で戦闘へ。双方ともオケヒットがいい仕事をしています。「BOSS2」では、あえてループ直前にのみギターが入る演出がまたかっこいいです。
「SIGMA STAGE 1」、ロックマン伝統の「泣ける後半面」は、しっかりと引き継がれています。夕焼けをバックに、泣きのギターとシンセのメロディが入ります。ストーリーも佳境に入っているのを、曲がしっかりと演出していると思います。「男の泣き」演出です。
「SIGMA 1st」、ひたすらギターの早弾きで押せ押せ曲!ベルガーダーのほうが強かったとか壁蹴りだけで勝てるとか言わない!

筆者は、本作には本当に思い入れがあるのですが、実はクリアできていません。ラスボス最終形態で壁蹴りしすぎて手がつって(実話)playできなくなりました。今はswitchでもできるので、再挑戦したいです。画面を見て、playしながら曲を聴くと、また想いもよみがえってくるでしょうから。
また、switchでplayできるし、Amazon等でも曲が配信されているので、お若い世代の皆さんにもぜひ聴いて頂きたい曲たちです。

ロックマン X アルフ ライラ with 大坪敏明
ソニーミュージックエンターテイメント 1994年3月9日発売

X初代は、オリジナル楽曲のアルバムは長らく発売されませんでしたが、実は作品発売当初にこんなアルバムも発売されていました。オリジナルを期待して購入したら全曲アレンジだったというよくあるパターンでした。
そして、原曲は「ギターでかっこよく」が長所であり強みだと思うのですが、こちらのアレンジはフュージョン風味、ちょっとジャズっぽく。打ち込みとsax中心で、ギターはあまり押し出されていません。なので、原曲を期待して聴くと、かなり空回りすると思います。
唯一原曲寄りなのが、「Get Through the Dark ~Tunnel Stage~」。アーマーアルマージ面のアレンジです。ジャズっぽくもありますが、メロディは原曲寄りに収まっています。
そして、このアルバムを本記事に取り上げたのは、理由があります。個人的に神アレンジと思っているのが、シグマ面1st.「Again ~Underground Stage~」。最初のピアノでもう泣きそう。原曲も、夕焼けをバックにした、泣ける曲ですが、こちらはピアノアレンジで、「夕焼け」「泣ける」を解釈しています。この曲があったから、このアルバムを購入できてよかったと思っています。

Misaki’s Game Music Box vol.71 星のカービィ Wii

星のカービィ Wii ミュージックセレクション
任天堂 非売品(クラブニンテンドーポイント交換品)

カービィ作品を最近よくplayしています。playして、そしてサントラを聴いていて感じるのは、アクションゲームで、textは少ないけれど、サントラが最初から最後まで「ひとつのstory」を表現しているという点です。筆者はWiiを持っていないので、本作未playですが、この作品は特に「story性」が強いと感じています。(トリデラのstory性も捨てがたい…)
そんな「4人の仲間の、だいぼうけんの物語」が、本作の曲のテーマではないかと思います。
また、ライナーにコメントが記載されていますが、「『星のカービィ Wii』の曲では、まずいくつかのテーマとなるメロディを作り、それらを随所に使っていく、というコンセプトが今まで以上に意識されています。」このサウンド作りの巧みさを本当に感じることが出来る作品です。

タイトル画面の「4人の仲間と:クッキーカントリー」から既に泣きそう…「だいぼうけん」の始まりです。この作品内でphraseが多く使われている、テーマ曲のひとつでもあります。
「ぼうけんのはじまり」も泣きそう…スターアライズで初めて聴きましたが、本当に大好きな曲です。管楽器のBメロ~サビの盛り上がりがとてもいい。
「森をぬけて」は、最初は気付かなかったのですが、スターアライズ「ハニーヒル」でアレンジされて生まれ変わっています。スタアラ版のサビでこの曲のphraseが使用され、さらに優しい曲になっています。
「白熱!ボスバトル」はカービィらしいボス曲です。アクションゲームらしいノリの良さと緊迫感、盛り上がりのある曲です。サビでスネアが3拍だけ入るのがカービィっぽい。
「ホワイトウェハース」「ゆきがっせん」は、音色が特徴的です。「雪」「寒さ」を感じられる2曲に仕上がっています。後者はカービィらしい、かわいらしい曲ですね。
カービィの曲は「優しさ」もキーワードに挙げられると思っていますが、「ナッツヌーン」はまさしく「優しい」曲です。スローテンポで、包み込むようなサビが印象的です。
筆者のお気に入りその1、「空のワルツ」。かわいらしい前半から、弦楽器で踊るような後半。空中散歩しているような曲ですね。
本作でとても人気が高いのは「スカイタワー」。これもカービィらしいメロディがとても良い曲です。ライナーを読むまで全く気付かなかったのですが、「たとえば『スカイタワー』と『勝利への道』は、雰囲気は正反対ですが、実は”同じ曲の明るい版と暗い版”という”対になる曲”として同時期に作られました。」…本当に気づきませんでした。匠の技、です。
筆者は夢の泉推しなので、「雲の夢」が大好きです。Grape Garden(少しだけRainbow Resortも)のピアノアレンジ…というだけで泣けます。後ろで鳴っているピアノがとても美しく響いています。
本作での筆者のイチオシは「デンジャラスディナー」です。低音のピアノと管楽器に重なり合うようにたたみかけるシンセのメロディ。「熱」と、後半面の緊迫感を感じさせる曲です。
本作のラストボスの曲も、とても人気が高いですね。(「『支配してアゲルヨォ』と『CROWNED』は、別々の作曲者が担当することで、ボス戦というひとつのクライマックスシーンに大きな変化を生み、それらは『カービィサウンド』の醍醐味にもつながっています。」←ライナーより引用)
前半戦の「支配してアゲルヨォ」は石川淳氏作曲。石川氏の曲ではテンポが速く、ギターが効いたサビが最終決戦らしい1曲。こちらは、ラスボスであるマホロアの「不可思議さ」を表した曲ではないかと思っています。カービィがスーパー能力でラスボスと立ち向かうシーンにふさわしい1曲です。
そして、現在進行形で筆者がドハマりしているのが、ラスボス最終段階「CROWNED」。作曲は安藤浩和氏。えっ…めちゃくちゃ名曲では…?弦楽器のイントロとAメロ、管楽器が重なるBメロ。2拍鳴るパーカッション。「彼方からの旅人マホロア」のphraseが使われ、「目の前にいる恐ろしい敵は、マホロアなんだ」と感じさせる工夫がなされています。サビがどんどん盛り上がって、最高潮でループに戻るのがめちゃくちゃ好きです。
最後にアレンジ3曲が収録されています。「空の夢と、虹の泉で」は、タイトル通り、「空の夢」のアレンジ。ピアノやフルート、ヴァイオリンを中心とした、優しいアレンジです。後半、「虹の泉」の、Rainbow Resortのphraseに流れていくのが、とても泣けます。
「サイゴノタタカイ」は、「飛べ!星のカービィ」から「支配してアゲルヨォ」「CROWNED」のメドレー、オーケストラアレンジ。「支配してアゲルヨォ」のオーケストラ版が聴ける、貴重なアレンジです。
そして「4人の仲間と彼方からの旅人」はエンディング曲のアレンジ。アルバムの締め、そして「物語の締め」に、ふさわしい曲です。

カービィって、「泣かない」「悲しまない」んですよね。(アニカビは除く)終わりの見えない冒険があっても、裏切りのシーンがあっても、どんなに強大で恐ろしい敵を目の前にしても、能力と仲間の力で立ち向かっていく。そんなカービィの「優しさ」「強さ」「冒険」が、曲に強く表れている作品だと思います。サントラは入手困難ですが、ぜひ聴いて頂きたい作品です。ディスカバリー楽しみ!!

Misaki’s Game Music Box vol.70 星のカービィ トリプルデラックス

星のカービィ トリプルデラックス サウンドセレクション
任天堂 非売品(クラブニンテンドーポイント交換品)

最近、ソフトを入手して、クリアしました。歯ごたえのあるアクション、美しいグラフィック、そして素晴らしい曲。全く手抜きの見られない、良い作品でした。
サントラだけ先に聴いたときはテーマを掴み切れなかったのですが、ゲームをやってみて、曲たちが本当に画面や場面の流れに合致しており、「曲はゲームの一部であり、重要な演出である」という、製作者側の意図と本気が伝わりました。
曲のテーマは、作品を流れるテーマでもある「FLOWER」だと思っています。美しい花が少しずつ咲いていくように、展開していくstage。曲もそれに合わせて、カービィらしい優しい、元気の出る曲、そしてアクションらしいテンポの良い曲が揃っています。ですが、後半に向けての盛り上がり…曲の中に「美しさ」「哀しみ」といった表現が表れ、盛り上げてくれるのも、聞き逃せません。
「空と太陽とワールドツリー」から始まるタイトル画面。本作は、「曲と曲の繋がり」が非常に多く、この曲もエンディング曲「きせきの1つ」につながっていたりします。
「全てすいこめ!ビッグバン」は、ビッグバンすいこみモード時の曲ですね。ノリが良く、楽しくすいこみを使いながら謎解きできます。この曲も、後半の「ビッグバンオールスターズ」ではギター中心アレンジされています。
「森の奥行きバイキング」は、「夢の泉」Level.5 Yogurt Yardのアレンジ!夢の泉推しとしてはとても嬉しい登場です。
筆者のお気に入り、ボス曲「とびだせ!奥へ手前へボスバトル」。スターアライズで先に聴いていたんですが、本作をやって、現曲がやはり一番いいなあと思いました。この曲があったから、ボス戦も頑張れました。後半のある曲が、この曲の元ネタになっており、その「ある曲」は、本作のテーマ曲ではないかと思っています。(後述します。)
「天空に沈む夕陽」は、とてもカービィらしいメロディの曲。どことなく、夕陽の似合う曲だなあと思ってしまいます。
「白銀の物語」は、スパデラより「ピーナツ平野」のアレンジです。ピアノがとても美しいです。また、「カービィファイターズ!」は、スパデラのボス曲のアレンジですね。スパデラも好きなので、曲が使われていて嬉しいです。
後半に入り、「月影の帝都セクトラトア」から、敵地の曲らしく曲もシリアスに。ノリがいいので、アクションも唸ります。
そして、本作の名曲の一つ「美の監獄」。こちらも最終面らしくシリアスに、そして石川淳氏らしく、3拍子で、「謎」や「ラスボスの冷たさ、残酷さ、そして美」を描き出します。
筆者のお気に入りその2,後半ボスラッシュ曲「リベンジ オブ エネミー」。ボス曲をギター中心にアレンジ。後半ではオケヒットも盛り上げてくれます!(筆者は余裕がない時にこの曲が脳内を自動的にぐるぐる流れる…)
「カミにも等しき美ぼうが前に」で、いよいよラストボスが登場。後半の「美の監獄」への流れ、そしてパイプオルガンの使用で、「カミにも等しき」を表現していると思います。
ラスボス第1段階「Dirty & Beauty」。ここで入るラスボスのvoiceは、カービィと同じ声優さんの、大本眞基子さんによるものだそうです。パイプオルガンとギターの融合がかっこいいですね。
そして、「星をつかむもの」での「場面と曲の融合」が素晴らしいです。後半からのピアノが悲しく、そしてラスボス誕生の「悲劇」になっていきます。
本作のボス曲のもとになっていたのが、ラスボス曲「狂花水月」。明るい曲も戦いの曲も、ここから派生していたのではないかと思わせられます。イントロの静かなピアノ、静かに裏で鳴っているパーカッション、そして女性の高い声を思わせるメインメロディ。前半と後半の間のドラムソロがイカス…曲は後半に入り、「もう戻れない、助けてほしい」という哀しみの声にも聴こえます…そこからループしてイントロのピアノに戻る…本当に美しく、悲しい曲です。
「この星をかけた魂の戦い」。ラスボス最終形態です。ビッグバンすいこみを使っての戦闘になるので、「全てすいこめ!ビッグバン」のアレンジになっています。途中でグリーングリーンズのphraseが入るのも泣ける…そして、ラスボスを倒す1秒前のカービィちゃんが、めちゃくちゃかわいいので必見です!!
エンディング曲その1、「FLOWERED」。カービィのおうちから始まった旅が、カービィのおうちに戻って終わるのが本当に素晴らしいと思います。
最後に、アレンジ3曲が収録されています。「月下に永遠なる眠り花」は、「狂花水月」「この星をかけた魂の戦い」のオーケストラっぽいアレンジ。悲しくも美しいアレンジです。ヴァイオリンがきれい…

ゲームを実際にやってみて、何故この作品が多くのファンに大切に想われているのか、伝わった気がします。曲も優しい曲が多く、playしていて本当に癒され、元気をもらいました。2022年3月には「星のカービィ ディスカバリー」が発売されます。今度のカービィはどんな曲を聴かせてくれるのか、楽しみです。

Misaki’s Game Music Box vol.69 ファイアーエムブレム 風花雪月

ファイアーエムブレム 風花雪月 オリジナル・サウンドトラック
ポニーキャニオン 2021年2月17日発売

約3カ月ぶりのブログ更新になります…サントラ6枚組プラスBonus Discで、聴きこむのに時間を要し、執筆にとりかかるまで遅々として追究が進みませんでした。非常に壮大で難解なお題の本作、音楽的にも多彩な仕掛けが含まれています。筆者は長年のFEファンなので、(下手ですが…)バッチリ4ルートと追加ストーリーをクリアしてからこのサントラを聴きました。そして、どの曲も「playした時の記憶や思い出を思い出せる」、「聴くと、どの場面で流れていたか、明確に思い出せる」ことに気づきました。演出面、そもそも「作品」という全体像において、とても楽曲が大きなimpactを持って流れていて、しかし「主張はするけど、主張しすぎない、受け取り手であるplayerの気持ちを汲むように流れている」曲たちだと思います。2021年12月に、テレビ朝日系列で放映された「テレビゲーム総選挙」では、本作が見事23位にランクイン!!多くのplayerの心を掴んだ作品だと言えるでしょう。
以下、筆者は音楽的、専門的な知識は一切持たないので、筆者なりに聴いて感じたこと、追究できたことを述べていきます。「私もこの曲好き!」が見つかれば幸いです。

メニュー画面で流れるのは「炎の紋章」。これまでのシリーズで使用されてきた「ファイアーエムブレムのテーマ」を、静かなパイプオルガンが奏でます。ここからどんな物語が始まるのか、今までのFEとどう違うのか、曲の奏で方が「ここから先に進みますか?」と問いかけているような演出です。
オープニングで流れる、本作の主題歌「フレスベルグの少女~風花雪月~」。本作の楽曲には、この主題歌で流れているphraseを巧みにアレンジして組み込ませた曲が多数使用されています。そのアレンジの上手さ、「この曲のphrase、なんか聴いたことあると思ったら、主題歌で使われてる部分じゃーん」というさりげなさに、曲作りの上手さを感じます。

「どの曲が好き」というのは、本当に皆さん人それぞれだと思いますが、最初にplayerの心を掴んだであろう、初期マップで流れる「フォドラの暁風」。 「学校」が舞台の本作、生徒同士、そして教師であるplayerと生徒との交流を楽しむこともできます…が、やはり本筋に在るのは「戦い」なのだと説きかけるような、切なく真剣なメロディ。サビは「フレスベルグの少女」のphraseです。ループ直前のピアノがお気に入りです。
散策タイムで流れる「ガルグ=マク大修道院の日常」。チャイムが「ファイアーエムブレム♪」なのが好きです。戦いがメインの本作で、癒し曲として、心のよりどころにしていた方も多いのではないでしょうか。3拍子で、優しく軽やかに日常を描きます。
「その疾きこと風の如く」は第1部の、「侵掠すること火の如く」は第2部の戦闘準備画面の曲です。どちらもお気に入りですが、前者が「若さ」や「これからの成長」を感じるのに対し、後者は(何度も記述しているのですが)「もう戻れない」という印象を受けます。

「鷲獅子たちの蒼穹」は、3学級が戦う「グロンダーズ鷲獅子戦」マップの曲。イントロはこれから始まる壮大な戦いを表し、そしてAメロからは、戦いは避けて通れないというイメージのメロディが流れます。サビの広がりがとても力強いです。
「嵐は巡る」は、キャラクターの外伝マップで流れる曲。疾走感があり、気に入っています。サビのヴァイオリン(かな?)が素敵。パーカッションも印象的ですね。
「約束」は、舞踏会の夜、クラスメイトみんなで交わす、ある「約束」の場面で流れます。「フレスベルグの少女」の軽やかなピアノアレンジです。「約束」の場面が好きなので、この曲も短いですがとても好きです。
「壊された日常」は、散策タイムの曲なんですが、ある人物の死を境に流れるようになります。めちゃくちゃ好きな曲(筆者は、前述の「~日常」よりこっちのほうが好きです)…泣けるのに弱い…ピアノが美しいですね。
「天裂く流星」はstory前半の中盤(ややこしい)マップで流れる曲。めちゃくちゃ好き…この曲が流れると、曲に合わせてカーソルを動かしてしまいます。この曲が流れるあたりから、物語も前半の核心に向かって動いていくので、とても強く印象に残っています。

「女神の天秤」は第2部の散策曲。5年が経ち、少し大人になった生徒たちと交流することが出来ます。ですが、舞台が大きな戦争になってしまっているので、やはり第一部のような優しさや穏やかさではなく、悲壮感を感じさせる日常を描いています。
「野望の地平」は、第2部前半マップで流れます。この曲をマップで聴くといつも、「もう戻れないところまで来てしまった、でも前に進むんだ」という、悲壮めいた気持ちになります。それでもplayerの背中を押してくれる、力強い曲です。
第2部後半マップで流れる「遠き道」も、切ない曲ですね。なんというか、「これでよかったのかわからない、でも進むしかない」という曲。サビのオーケストラが「もう戻れない」感じを強くしています。ループ直前が泣ける。
「天と地の境界」は、蒼月の章と翠風の章、後半マップの「グロンダーズの会戦」専用曲です。前半の同じマップで流れた「鷲獅子たちの蒼穹」のアレンジです。ネタバレになるので詳細は記載しませんが、playerの心臓をリアルに鷲掴みにするマップなので、曲も悲壮感漂う、しかし「後には戻れない」という曲になっています。chorusが印象的。

「この世界の頂で」は、紅花の章と蒼月の章、最終マップの曲。「フレスベルグの少女」のアレンジです。最終面らしく、とても美しく力強いアレンジになっています。(筆者は青獅子推しなので、大好きなんですが、紅花で聴くととても辛い曲でもあります…)たくさん傷つけたしたくさん殺した、でも自分の信じた道を進む、そんなエーデルガルトとディミトリを象徴するような曲です。
「神を屠る星」は翠風の章最終マップの曲です。男性chorusがとても印象に残っています。この曲も、このchorusを聴くと、あの最終マップの記憶がよみがえりますね。
「花片の葬列」は銀雪の章最終マップの曲。こちらは女性chorusが悲壮感を漂わせています。storyが最後にあんなことになってしまうので、混沌としたものも感じさせます。

サントラ単体で聴くのももちろんいいのですが、機会があれば、ぜひ作品をplayしてから曲を楽しんでいただきたいと思います。皆さんの「心の実家(=推し学級)」はどこですか?推しキャラは、推し支援は、そして推しルートはどこですか?印象に残っているイベントはどれでしょうか?そんな思い出と思い入れを大切にしてくれる、曲たちです。

Misaki’s Game Music Box vol.68 ドラゴンクエスト4・5・6

交響組曲ドラゴンクエストIV 導かれし者たち
キングレコード 2005年5月18日発売→再販2009年8月5日発売

https://www.amazon.co.jp/dp/B002AJW36S/ref=cm_sw_r_tw_dp_PR6FAKPR65QRPN2DW36G

交響組曲ドラゴンクエストV 天空の花嫁
キングレコード 2004年6月23日発売→再販2009年8月5日発売

https://www.amazon.co.jp/dp/B002AJW372/ref=cm_sw_r_tw_dp_S5GPVVX25086JC73FG5T

交響組曲ドラゴンクエストVI
キングレコード 2006年7月19日発売→再販2009年8月5日発売

https://www.amazon.co.jp/dp/B002AJW37C/ref=cm_sw_r_tw_dp_KA4E1W2BY31393RA7V3N

「ドラゴンクエスト」ゲーム音源大全集2
キングレコード 2002年1月9日発売→再販2009年10月7日発売

https://www.amazon.co.jp/dp/B002AJW340/ref=cm_sw_r_tw_dp_7ZJSR809H10GXF76W0HE?_encoding=UTF8&psc=1

2021年9月30日に、すぎやまこういち先生がお亡くなりになりました。そのニュースを知り、この回を書くことに決めました。35年間、ドラクエだけでなく、「ゲーム音楽」の発展に尽力くださった姿勢と行動にただただ感謝しています。個人的な想いを書くことが許されるなら、筆者にとっての「ゲーム音楽」の世界はドラクエ2から始まったので、幼いころに出会った曲たちを、これからもずっと好きでいようと思っています。
しんみりしましたが、今回の記事はドラクエ4、5、6について書きます。天空シリーズです。
ファミコンの4→SFCの5→SFCのサウンドドライバ開発により音がさらに良くなった6、と、曲だけでなく、音源の進化も聴くことが出来ます。
そして、今回は交響組曲の4、5、6と、ゲーム音源大全集2をpickupしておりますが、ゲーム音源大全集2には、SFC作品(1&2、3、5,6)のオリジナル音源が収録されています。SFCになって、音が良くなり、より聴きやすくなったなあと思います。
すぎやまこういち先生は、NHKのinterviewで、「popular音楽は、最初の印象で聞き手の心をつかまないといけないが、ゲームの音楽は、何度聞いても飽きない、噛めば噛むほど味が出るというような曲を目指さないといけない、曲の作り方はpopular音楽ではなくクラシックをベースにして考えている」と仰っていました。その「噛めば噛むほど、聞けば聞くほど味が出る」という点が、まさにドラクエの音楽を物語っていると思います。

【ドラクエ4】
全くの攻略なし、完全初見でplayしたので、本当にドキドキしながら進めていったのを覚えています。曲も、今まではフィールド曲は1曲ないし2曲だったのが、今回は章と先頭キャラクターによって違う曲を聴くことが出来、物語やキャラクターにより感情移入することができました。(「感情移入させる」のも、ゲーム音楽のひとつの役割だと思っています。)
第一章開始直後にまず耳にする「王宮のメヌエット」。本作は「城」から様々な物語が始まり、そして終わります。物語の節目節目でこのメヌエットを聴くことが出来ます。
筆者は推しキャラがアリーナなので(FC版当時からずっと好き)、「おてんば姫の行進」2章フィールド曲が大好きです。軽やかなメロディがいいですね。
また、印象的だったのは、通常戦闘曲が2種類ある点です。主に4章で聴ける「ジプシーダンス」は、姉妹の中に在る熱い思いを表すような曲です。対して、通常戦闘曲「栄光への戦い」は、もう生きていて何回聴いたかわかりません…なのに全く飽きない、思い出もたくさんあるし、何度でもずっと聴いていたい曲です。サビに向かって静かに盛り上がっていくところがいいです。
また、衝撃が大きかった5章冒頭、そこから聴ける「勇者の故郷」。これも、悲しい曲なのに、いつまででも聴いていたい曲です。メロディが本当に素晴らしい。そして、仲間が8人揃ったら聴くことが出来る「馬車のマーチ」。孤独感や哀しみを表していた「勇者の故郷」とは異なり、勇気あふれる「みんなで前に進もう」というイメージのメロディが心に残っています。
一番好きなのは「ドラクエ2」なんですが、4も思い出がたくさんあって…きっと、FC版発売当時から、世界中の皆さんの心の中に、「この曲が好き!」という思いがたくさんあるのだろうなと思います。

【ドラクエ5】
実はSFC版をやっていなくて、筆者はPS2版をplayしました。社会人になってからこの作品をやったので、主人公が石にされたとき、「この人はわが子の成長を自分の目で見ることができないんだなあ…」と、涙したのを覚えています。
「王宮のトランペット」、ドラクエの城らしい曲ですね。「何度聞いても飽きない」曲だと思います。
フィールド曲の「地平の彼方へ」、どこか孤独感があり、さすらいの旅という感じでしょうか。メロディの良さが耳に残っています。
戦闘曲の「戦火を交えて」はSFCになって音が良くなり、勢いと迫力が増しています!中ボス曲の「不死身の敵に挑む」も印象が深く刻まれています。恐ろしい敵のイメージです。
そして、実際にご自身の結婚式で流したという方も多いであろう「結婚ワルツ」。この作品の一大イベントである「結婚」を華やかに飾る曲です。(ドラクエは3拍子の曲がすごく美しい…!!)

【ドラクエ6】
こちらはSFC版をやりました。ふたつの世界を行き来するstoryが印象に残っています。(筆者はRPGのレベル上げが苦手なので、この作品の強力なボスたちには苦しめられました…!)そして、本作は「5」以上に音が良くなっているのも聴きどころだと思います。
街のテーマ「木洩れ日の中で」、フルートのメロディが軽やかです。「ぬくもりの里に」もフルートでしょうか、メロディが美しいです。
城のテーマ「王宮にて」、弦楽器のメロディがどこか切ない…
フィールド曲の「さすらいのテーマ」「もう一つの世界」、この作品のお気に入り曲です。特に前者が好きですね。のどかでありながら、後半はどこか切なさを含有しています。
「迷いの塔」は、ドラクエには珍しくパーカッションが効いている曲。塔の謎めいたイメージを押し出しています。
戦闘曲「勇気ある戦い」、ドラクエの戦闘曲って何回聴いても全く飽きないのが本当にすごい…曲に合わせて技で攻撃するのがとても楽しかった思い出です。
そして、ムドー戦の曲「敢然と立ち向かう」、この曲でムドーと戦うのはとても盛り上がります!

すぎやまこういち先生の新曲を聴けるのは、ドラクエ12が最後になります。でも、これまでの作品で聴いた曲たちとの思い出は、ひとりひとりの中に生き続けると思います。ドラクエ12でもどんな曲で思い出を作れるのか、お空の上からすぎやま先生に暖かく見守ってほしいなと思います。

Misaki’s Game Music Box vol.67 ドラゴンスピリット

ドラゴンスピリット オリジナルサウンドトラック
https://music.apple.com/jp/album/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%B4%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88-%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%82%B8%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%82%B5%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF/345508620

ナムコ ビデオゲームグラフィティ Vol.2
ビクター音楽産業 1987年10月21日発売(廃盤)

【ドラゴンスピリット】
最早説明不要の名曲。細江慎治氏のデビュー作。
筆者は、セイバーはクリアしたのですが、ドラスピはなんか苦手で…2ボスで終わる日常です。それでも曲は大好きです。
書きながら、ドラスピの曲のテーマって「ドラマ」「劇」かなーと思いました。オープニングでアムルが変身して、そこからラスボス、エンディングに至るまで、それぞれの曲がdramaを構成しているのではないかと感じます。
「青」を思い起こさせる1面。ドラスピ版だとメインメロディが低音っぽくて「冒険の始まり」という感じですね。
そこから一転して火山地帯に進む2面。メロディが「熱」を感じさせます。
速いメロディが気持ちいい4面。(筆者の最高記録、この面の冒頭まで)そこから「静」を思い起こさせる5面。氷の雪原を進んでいく6面は、「冷気」と同時に、最終面、ラスボスの居所へ向かって進んでいく局面を感じさせます。6面が一番好き。
7面はとても不思議な曲ですね。STGらしからぬ、優しい曲です。
最終面は3エリア分曲がありますが、なんというか…エリア9-3の、「とうとうここまできた、泣かせる」曲が好きです。
そして熱いラスボス戦の曲へ!この「静」→「熱」への場面転換、曲調の変化が素晴らしいと思います。
筆者はセイバー版ドラスピ(伝われ)が好きで、そちらをよく聴いていますが、原作のこちらも今でも聴ける曲たちだと思います。あとX68000版も美味しい。(X68000版もスーパースィープのboxで出ていますので、いつか向き合って書こうと思います!)

【トイポップ】
小沢純子氏の、とてもかわいらしい曲たち。メロディが明るく楽しくとても耳に残る、いい意味で「ゲーム音楽」だと思います!

【ブレイザー】
ナムコが「戦いの曲」を料理するとこうなったぞ、という作品その1。全編通してメロディの裏で鳴っているベースが好きです。

【ワンダーモモ(アレンジ)】
ボーカルアレンジ。最初は、「ああ、モモの、かわいらしいアレンジか…」と思って聴いていたんです。そしたら「へんし~ん!」から、突然の熱いハードロック!!!かわいいモモの歌詞も、熱いモモの歌詞も、嘘偽りなし。非常にインパクトの強いアレンジです。

【サンダーセプター(アレンジ)】
フュージョン風アレンジ。ナムコが「戦いの曲」を料理するとこうなったぞ、という作品その2。シンセもギターも聴いていてうまくまとまっています。

【妖怪道中記(アレンジ)】
こちらもコミカルで、かわいらしいアレンジに仕上がっています。ナムコのキャラクターが生き生きしていた時代の、良きアレンジだと思います。

細江慎治WORKS VOL.1 ~ドラゴンスピリット~
スーパースィープ 2012年9月28日発売

【ドラゴンスピリット】
オリジナルとアレンジ2曲入り。筆者は6面曲が推しなので、アレンジになって嬉しかったです。
あと、曲とは関係ないのですが、アルバムにデザイナーtatsuya氏の美しいイラストがたくさん入っているのが嬉しいです。

【アサルト】
非常に哲学的な曲…難解ですね。BGM3とBGM4のメロディが好きです。

【クエスター】
ナムコが(細江氏が)「戦いの曲」を料理するとこうなったぞ、という作品その3。OPENINGの勇ましい感じがいいですね。

Misaki’s Game Music Box vol.66 DESTINY 8 – SaGa Band Arrangement Album Vol.2-

DESTINY 8 – SaGa Band Arrangement Album Vol.2-
スクウェア・エニックス 2021年8月11日発売

https://music.apple.com/jp/album/destiny-8-saga-band-arrangement-album-vol-2/1577159949

vol.1からわずか半年でvol.2発売!やったぜ。ゲーム音楽アルバム、発売はされても、その後projectが続くことはなかなかないので、これだけ早く続編が作られたということは、前作の完成度の高さを表しているのだと思います。
今回もギターでがっちり固め、シンセを弾き倒す、聴きやすいロックアレンジに仕上がっています。原曲を壊さないアレンジに好感が持てます。「
GBサガ推しの筆者としては、やはりサガ3とサガ2の2曲がお気に入りです。サガ3「未来への旅立ち」は、4人で荒野を旅するイメージですね。後者は新しき神のテーマから入るのがエモい!そしてギターの早弾きが熱い!(曲のループ直前で、裏メロで「トゥルルルルルルルルルル~ ルルルルル~ ルルルルル~↑」が再現されているのがマジで熱い(伝われ。))
また、「戦え!アルカイザー」はサビのメロディがかっこいいですね。イトケン氏らしい戦いの曲です。
最後のメインテーマは語り掛けるように、かっこよくも落ち着いたアレンジ。こういう曲もいいなあとしみじみ思ってしまいます。アルバムの締めにふさわしいアレンジです。終わり方が好き…
前作の項でも書いたんですが、欲を言うなら39分10曲は少ないのでもう1、2曲ほしかったというのが残念な点。というわけでvol.3へ続くのを期待しております!

Misaki’s Game Music Box vol.65 星のカービィ スターアライズ

星のカービィ スターアライズ オリジナルサウンドトラック
HAL研究所 2019年2月14日発売

6枚組box!!スタッフの思い入れと本気が伝わる構成です。
そして、曲においても全く手抜きがない、カービィのやさしさ、純粋さが伝わるメロディと、アクションらしい明るいノリの曲が揃っています。
そして、本作の曲のテーマは「friends」ではないかと思います。ひとりではない、トモダチがいる、トモダチを救うということが、曲やstoryにも表れているのではないかと思っています。

明るい始まりを表す「ティンクル☆スターズ」「Let’s Make Friends♡」の2曲。前者のphraseは、作品中、様々な曲で使われていて、作曲の工夫がうかがえます。
いつものGreen Greensのアレンジ、「グリーングリーティング」。スターアライズ版というような明るく力強いアレンジです。
筆者のお気に入り、「ハニーヒル」「友ときずなの戦い」。前者はどこか悲しくも優しい曲。フルートの音色が優しいですね。後者は力強い曲です。Aメロでメロディにフルートが重なっていくのが大好き。
「ゆうかんなるものたちへ」「マッチョ オブ デデデ」は、いつものデデデ大王のテーマのアレンジ。前者はオーケストラアレンジで、城にいるかのような曲です。後者はボス戦らしくパーカッションと、サビの力強さが効いています。サビ後半のスネアが好き。
「いきなりハッピーエンディング」のphraseも、作品中で多く使われています。
個人的には、「きせきの星 ポップスター」からのDisc1の流れが神だと思っています。(まだDisc1なのに!)お気に入りは「リーフリゾート」「エコーズエッジ」「ネイキッドナチュレ」の3曲です。「リーフリゾート」はカービィらしい曲ですね。メロディが明快で伝わりやすく、元気が出る曲です。「エコーズエッジ」は5拍子…?とても優しい曲。「ネイキッドナチュレ」もメロディはカービィらしい曲で、しかしカービィにしては珍しくギターが効いていて、こちらは力強い曲です。
また、本作では、過去作の曲も多く入っています。夢の泉推しとしては「ベジタブルバレー」「オレンジオーシャン」が聴けるのが嬉しいです。また、カービィ2から「クラウディパーク」、こちらもカービィらしい優しい曲ですね。音の伸ばし方(リバーブ?)が好き。
「ティンクル☆トラベラー」は「いきなりハッピーエンディング」のアレンジで、ノリが良く作られています。作曲者の安藤浩和氏「同じフレーズを使っていて、今回のゲームの特徴的なものと統一できてよかったかなと思います」(ライナーより抜粋)
「ふりふり!きこりきょうそう」「ログハウスつくろう」はミニゲームの曲です。曲に合わせてゲームをするのが楽しそうな曲ですね。
ゲームが後半に移るにつれて、曲もシリアスに。「Prayer song to God」はそんな1曲です。また、そのphraseを使っている「忘らるる閃光のライトニング」もシリアスな1曲。そして、「組曲:星羅征く旅人」は第一楽章から第四楽章、そして最終楽章まで成る大曲です。
また、「あの星の友だちみんなが、ついているからだ!」は、「いきなりハッピーエンディング」のphraseをロックアレンジ!非常にかっこよく仕上がっています!最終局面らしい、勇気あふれる曲です。

これでも推し曲の紹介を削りました…そのくらい、「ゲーム音楽」らしい、魅力のある曲たちがたくさん詰まった6枚組。(しかも初回限定盤には、過去の限定サントラに収録されていたアレンジを収録したPlayButtonが入っている…これも非常に良かったです)
カービィの魅力は、曲にもあるのだと、伝わる作品だと思います。
今後の続編も出ればいいなと、期待したいです!

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